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本のクソ虫野郎

  ~気に入った本・映画の記録と雑記~
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思考・論理・分析―「正しく考え、正しく分かること」の理論と実践

思考・論理・分析―「正しく考え、正しく分かること」の理論と実践思考・論理・分析―「正しく考え、正しく分かること」の理論と実践
(2004/07/15)
波頭 亮

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副題に書かれているとおり、

①正しく考えること
②正しく伝えること
③正しく情報を集め、分析し、意味合いを見出すこと

これらの方法を、少し堅めな文章ではありますがしっかりと説明してくれている本です。
特に前半で書かれている、「論理的とはどういうことか」を細かに説明されている部分は多少難解ではあるかもしれませんが、具体例もふんだんに使用されており、理解はできると思います。

ロジカルシンキングの本は世にたくさん出回っていますが、僕が見たこの種のロジカルシンキング本の中では最もベーシックな内容なのではないかと感じました。
そのため、ロジカルシンキングの入門書としても適切な本だと思います。

そして単に論理的にものを考えるためのハウツーだけではなく、情報を集め、分析する際の方法や注意点なども詳細に書かれていますので、ビジネスパーソンの日々の仕事、特に報告書作成などの場面においても役立つ一冊なのではないでしょうか。


今回は学習書の紹介ということで、正直感想だとか反論だとか筆者の気になる主張などはございません。
当り前のことなのですが僕にできることと言えば単に書物のサマリーを記すくらいなので、「へえ、こういう感じなのか」ぐらいに思っていただく他は無いと思います、すみません。

僕はこちらの本を個人的に良書だと思い、良ければ一度読んでみて下さいねだけを言いたいがために記事にしたまでです。
はっきり言っちゃうと、買うか借りるかして実際に読んでもらわないとこの記事見ても何のことやら分からないと思われますので、今回は完全に僕の個人的な一読書記録です。

僕なりに特に良かったと思う点をあげさせていただきますと、

・論理(的)とはそもそもどういったもの(状態)か?
・論理的正しさと客観的正しさ(ロジックとファクト)の二つの正しさ
・分析の手順
・イシューアナリシス

これらの点が特に興味深く、身になったと感じています。
それでは、以下は単なる記録です。


Ⅰ思考

○思考の定義
「思考とは思考者が思考対象に関して何らかの意味合いを得るために頭の中で情報と知識を加工すること」

・情報(外から得られた情報)→知識(頭の中ですでに保有している情報)→加工→意味

○思考のメカニズム
・情報と知識を比べて“同じ”と“違う”の認識を行う→分かる

※思考対象を正しく分けるための三要件
1:ディメンジョンの統一(同じ種類の情報であること exりんごと野菜×→りんごとみかん)
2:クライテリアの設定(分類基準、分類の切り口)
3:MECEであること(漏れなく重複なく)

○事象の識別
他の事象と比較することによって違いを際立たせ、そのものらしさを認識すること
「それは何であるか」「それはどのようなものであるか」

○関係性の把握
独立:一方の事象が変化してももう一方の事象が変化する必然性のない関係
相関:二つの事象が何らかの影響を及ぼしたり及ぼされたりする関係
→単純相関:単に相関があるのみの関係で因果関係ではないもの
→因果:必ず一方が先に生起し(原因)他方を生起せしめる(結果)関係
Ex「自動車のスピードと事故率」=因果関係、「身長と体重」=単純相関

※因果関係であることを確認するポイント
1:時間的序列 生起する時間的順序がある ex「雨降って、地固まる」
2:意味的連動性 知識と経験によって原因を特定→事後的チェック
ex「二日酔いの原因はおそらく酒の飲み過ぎ」

※因果捕捉のための三つの留意点
1:ある結果を直接的に引き起こしている原因を見極める(直接的連動関係)
2:原因が結果に対して及ぼす影響力の強さに留意(因果の強さ)
3:背後に隠された真の原因「第三ファクター」に注意(第三ファクターの有無)


Ⅱ論理

○論理構造:ある「根拠」に基づいて何らかの「主張/結論」が成立していること
→論理構造には二つの条件が必要
①命題(主語と述語を持つ文)が少なくとも二つあること
②二つの命題が根拠と主張という関係で“繋がり得る”ものであること
※二つの文の間に「意味的関係性」も必要 
ex.「春が来た」(根拠)「花が咲いた」(主張)○ 
「私が今まで会ったアメリカ人は全員金髪だった」「特急電車は全席指定である」×

○論理的であることとは
1、形式論理的要件:
①論理構造が妥当 ②根拠から主張を導く論理が妥当
2、納得性:主張の意味内容が「現実的に妥当」(主張の現実的妥当性)

○論理展開
「推論」:既呈命題(根拠)に思考プロセス(推論)を加えて次段階の命題(結論)を得る
→推論の価値は「確かさ」(推論の意味内容が正しいものである蓋然性の高さ)と「距離」(既呈命題と結論の意味内容の差の大きさ)
※距離の短い論理展開を繋いでいくことによって納得性が高まる
ex. 「若者の能力低下が進む」→「優秀な若者の価値が高まる」→「優秀な若者の獲得競争が熾烈になる」→「採用時の報酬の個別対応が進む」→「企業の実力主義が加速する」

○論理展開の二つの方法論

・演繹法(三段論法):「既呈命題を大前提と照らし合わせて意味的包含関係を判断し、その意味的包含関係の中で成立する必然的命題を結論として導き出す論理展開」
ex.<既呈命題>「イワシは魚類である」+<大前提>「魚類はセキツイ動物である」+(包含関係の判断)→<結論>「イワシはセキツイ動物である」

※演繹法は命題構造が整っていれば結論は必然的に正しくなり、「純粋論理的」である
※演繹法の純粋論理性の条件:「大前提」が①既呈命題と意味内容的に包含関係にある②普遍的妥当性を有する

・帰納法:「複数の観察事象の共通事項を抽出し、その共通事項を結論として一般命題化する論理展開」ex.「サケはエラ呼吸」+「イワシはエラ呼吸」+「タイはエラ呼吸」+(共通事項の判断)→「全ての魚はエラ呼吸」

※結論を導出するための判断材料が現実的な具体的事象によって構成→「実証科学的」
※「正確さの条件」
①適切なサンプリング(1、共通事項が成立し得る 2、一般化に妥当)
②共通事項の抽出(適切な共通事項のくくり方)

○正しさの根拠
「二つの正しさ」
①論理的正しさ(形式的正しさ)=ロジック
②客観的正しさ(現実的妥当性)=ファクト

1、「命題がファクト」
演繹:既呈命題と大前提がファクト
帰納:観察事象がファクト

2、「命題構造がロジカル」
演繹:大前提が既呈命題を包含している
帰納:適切なサンプリングがなされている

3、「ロジック自体が妥当」
演繹:既呈命題と大前提の包含関係の判断が妥当
帰納:複数の観察事象の共通事項の抽出が妥当

※1が客観的正しさの「十分条件」 2と3が客観的正しさの「必要条件」
ロジックとファクトの両方が揃ってこそ客観的に正しい結論となる


Ⅲ分析

○分析とは
①目的の存在 
②情報収集の必要性 
③意味合いがアウトプット 
の三点を前提とした、「目的に必要な情報を収集し、そこから目的に有益な意味合いを抽出」すること。

○分析作業
1「分析プロセスの設定」:情報の収集と作業手順を設計する(勘所:情報収集と情報分析のバランスの配分)

2「情報収集」:分析の基礎となる情報を集める(勘所:有意な情報とノイズの仕分け)

3「情報分析」:分析対象を構造化(ある事象の構成要素と構成要素間の関係性を明らかにする)して理解する(勘所:グラフ化など)

4「意味合いの抽出」:分析対象が持つ特性を読み取る。(規則性と変化の読み取り方)

アウトプット(結果)

○分析においての設計要件
1:5つの制約条件
外在的制約条件:「目的」「期限」
内在的制約条件:「時間」「手間」「費用」

2:作業計画
①収集すべき情報と収集の手法
②情報の分析/処理の手法
③各作業に対する担当者と所要時間および投入費用

3:アウトプットイメージ
どのような分析成果までたどり着けるのかという具体的イメージ
Ex.「最も有力な事業にまで絞り込んで収支計画やアクションプランまで揃えた事業計画書を提出する」のか「事業の魅力度を評価しただけの候補事業のリストを作成する」のか?

※これらに加えて「情報収集」と「情報分析」の作業のウェイト配分も重要
※情報収集の効用逓減性(たくさん集めれば集めるほど良いわけではない)の見極め

○グラフ化
グラフ化した際にはそのグラフから、
1、規則性:傾向、相関
2、変化:突出値(傾向を逸脱するデータ)、変局点(ターニングポイント)
を読み取り原因などを分析する必要がある。

○合理的分析の要件
1、結論の合目的性:分析目的を満たした結論が得られること
2、分析プロセスの効率性:なるべく効率的に分析が行えること

○イシューアナリシス
・イシューとは→結論を左右する重要な課題事項のこと
(問題点・論争点)
・イシューアナリシスとは→分析プロセスの早期段階においてイシューを設定し、そのイシューに対して集中的な分析作業を施して合目的的な結論を効率的に得ようとする手法
・イシューアナリシスの留意点
仮説性:仮説設定に恣意性と不確実性が介在
→イシュー設定以外は徹底的に“客観的”かつ“ロジカル”に行う必要性がある

○イシューアナリシスのプロセス
1、イシューの設定:課題事項をモレなく重複なく整理し、そこからイシューを特定化する(ポイント:フレームワークの活用、合目的性のマグニチュード)

2、イシューツリーの作成:イシューをサブイシューに分解してイシューを構造化する
(ポイント:MECEなイシュー展開)

3、仮説の検証:設定したイシューに対してYES/NOが明確になるまで繰り返す

結論

○イシューの設定
適切なイシューの設定をするには分析者が唯一の判断基準である「合目的性のマグニチュード」をモノサシにしてどの課題事項が最も重要であるかを判断する必要がある。
→有効なクライテリア(基準)の設定

○イシューツリーの作成
論題「わが社はX市場に進出するべきか」

サブイシュー①:X市場は魅力的か?→市場規模、成長性、収益性、競争の激しさ
サブイシュー②:X市場への進出は可能か?→必要な経営資源、要素技術、規則、協力会社
サブイシュー③:X市場への進出は優先事項か?→他にもっと重要な課題はないのか

※サブイシューもMECEになっていなければならない

○仮説の検証
出てきた結論に明確にYES/NOと結論付けられない場合には仮説の修正・再設定を繰り返す必要がある。
→結論に少しでも不確実な点があれば、「他社との協力は可能か?」「自分たちで新たな代替技術開発はことは可能か?」などの解消策を考え、それに関して新しいイシューを設定し仮説の検証を行う。

○イシューアナリシスのまとめ
・仮説を先に建てることによって大幅な効率性の上昇を得る
・MECEなどの手法を用いることによってロジックによる保証
・仮説の検証を繰り返すことによってファクトによる保証






以上です。
ロジカルシンキング及びしっかりとした分析から正しい結論を得る方法を得たい方。
是非とも一度ご覧になってみてはいかがでしょうか?

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